●このお店は留学生の自立を願って、留学生のために作ったんですよ●
取材に応じていただいたのは店長の福澤さん。
一言でいうと、「パワフルお母さん!」だ。
マレーシアにはまってしまった、経営者であり、主婦であり、留学生の里親である。
福澤さん:「このお店は留学生の自立を願って、留学生のために作ったんですよ。でも留学生のお世話することになったのは偶然なんです。夫が教職についているので、留学生の相談に乗っていたんです。そういう経緯で、最初は留学生が自分で部屋を探すから、1晩だけ自宅で留学生を泊めてくれということだけだったんです。でも、部屋が見つからないから、3日、1週間、1ヶ月とだんだん期間が延びちゃって・・・。さらにその留学生が友達もつれてくるもんだから・・・。」
いつの間にか大所帯へ。留学生たちの里親となったのである。
「そこからまた面白いことになったんです」と福澤さんは話を続けてくれた。
福澤さん:「ある年、留学生の数人が通っている日本語学校の校長先生が、学校のお金を持って逃げちゃったんです。学校に行くために留学してきたのに、学校もお金もなくなってね。でも、暮らしていくためにはお金がないといけないでしょ。だから、留学生たちに新聞配達、清掃の仕事を紹介したりしたけど、働き口がなかなかなくてね。そこで今度は、自分で内装工事の会社を作って留学生に働いてもらいました。でも留学生の中には内装工事をできない子もいるので、今度は自分で飲食店を開いたんです。」
お店を開いてから今年で12年だが、現在も福澤さんご自身が、お客様からオーダーを取ったり買い付けにいったりと現役バリバリで働いている。
●成田空港で何度もダンボールをひっくり返しました●
福澤さんのこだわり方は徹底的だ。「本場の味をそのまま皆様にお届けしたい」という信念のもと原材料・スパイスは可能な限りマレーシアまで買い付けに直接いっている。なんと、ジャングルの村にホームステイをしてそこで料理の勉強をしたこともあるほどだ。
 福澤さん:「お店を開店して2年ぐらいたったころ、お店に食事をしにきたマレーシア人に、『これはマレーシア料理じゃない。』といわれて、悔しくってね。そこからさらに勉強ですよ。サティー(マレーシアの焼き鳥)なんて、現地で50軒ぐらい食べ歩いて納得いくものを探しました。もちろん頻繁にスパイス、原材料をマレーシアに仕入れに行っています。何箱もの(スパイス、原材料が入った)ダンボールを持って(マレーシアから)帰国するんだけど、成田空港で何度もダンボールをひっくり返したことがありますね。」
さらに、驚いたのが、コックをマレーシア政府に要請して常に探しているということ。「本場の味をそのまま皆様にお届けしたい」という思いで、現地にいって面接している。ちなみに、マレーチャンは現在で「3代目」のコックである。
●ディズニーランドで遊んで食事はマレーチャン●
「マレーチャン」は在日のイスラム教徒のマレーシア人の間では、知らない人がほとんどいない有名なお店である。その理由は、大きく2つある。ひとつは、原材料にこだわった現地の味を再現する料理を提供すること。そしてもう一つが、「ハラル」認定があることだ
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「ハラル」とは「イスラム教の戒律に違反している(いない)、許された」ということ。マレーシアの人口の約80%がイスラム教徒である。イスラム教では、豚肉そのものを食べることはもちろん、原材料として調理に使うことも聖典コーランにより禁じられている。さらに、肉類は一定のルールに従って処理したものでなくては口にできない。だから、この店では、同じ厨房では豚肉を使わない、ルールに沿って処理された牛・鳥などの肉を使用する等の厳格なルールを守る証の、「ハラル」認定を受けている。
福澤さん:「マレーシアから日本に観光に来たお客さんが、東京ディズニーランドで遊んで、食事は池袋のマレーチャンに通った方がいらっしゃいましたよ。しかも、東京ディズニーランドのホテルに宿泊をしているのにですよ。でも、それが文化ですよね。」
最近は、マレーチャンの評判を聞いて、某航空会社がイスラム教徒用の機内食をマレーチャンにお願いしているとのこと。民間企業からの信頼も厚い。
「モスリムの方々が安心に口に入れることができる環境を整えたい」と福澤さんは語ってくれた。
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ハラル認定証 |
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